真実の愛のカケラ
そのあとはヒトデを触ってみたり、イルカのショーを見たり。
俺にとっては初めてのことばかりで、何もかもが新鮮だった。


隣で楽しそうにしている柚希はあまりにはしゃぐから、一瞬娘のように見えてきて、俺たちは親子かよ!と心の中でツッコんでみる。


でも、娘がいたらこんな感じになんのかもな。
柚希なら親になっても子どもと一緒に遊んで回ってそうだし。
そんな柚希達を俺は見守りながら、時々声をかけてくる柚希に手を振る、とかやってそうだな。


…って、気がはえーよ!
何の妄想をしてるんだ。


「ねぇ、他に行ったことない所ってどこ?
たくさん遊びに行こうよ」


チンアナゴとかいう何とも言えない生物に釘付けになっていた柚希が、不意に振り返った。
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