真実の愛のカケラ
彼女の名前は、大塚早姫。
数日前に副社長を夕食に誘ったが、あえなく玉砕。
会社に見つかると都合が悪いと言うのなら、絶対に誰にも言わない、とまで言って粘ったのに軽く交わされたらしい。
そんな彼女の愚痴を聞くため、俺は居酒屋へと連れて来られた。
カウンター席に座るや否や、すぐに話始めた。
「副社長の女性関係の噂も聞かないし、彼女はいないように思うんですよね。
だったらもう28歳なんだし、結婚を視野に入れた交際を考えてもいいと思うんですよ。
その相手が社員だったからって、何が悪いんですか。
福井さんは何か知ってますか?」
…いろいろ突っ込みたい所がある。
「まずさ、俺…副社長と仲良くなんてないんだけど」
「なに言ってるんですか。
2人が屋上で話してるとこ見ましたよ?
あんな風に語り合っといて、仲良くないなんて嘘では逃げられませんよ」
「それはたまたまで…」
本当に、仲良いなんて勘違いをされるのは心外だ。
「まぁまぁ。
少し副社長について教えてくれればいいんですから」
教えてって言われても、そこまで副社長のことなんて知らない。
宮野とのことも話せないんだから、副社長の女性関係を聞かれても曖昧にしか答えられない。
数日前に副社長を夕食に誘ったが、あえなく玉砕。
会社に見つかると都合が悪いと言うのなら、絶対に誰にも言わない、とまで言って粘ったのに軽く交わされたらしい。
そんな彼女の愚痴を聞くため、俺は居酒屋へと連れて来られた。
カウンター席に座るや否や、すぐに話始めた。
「副社長の女性関係の噂も聞かないし、彼女はいないように思うんですよね。
だったらもう28歳なんだし、結婚を視野に入れた交際を考えてもいいと思うんですよ。
その相手が社員だったからって、何が悪いんですか。
福井さんは何か知ってますか?」
…いろいろ突っ込みたい所がある。
「まずさ、俺…副社長と仲良くなんてないんだけど」
「なに言ってるんですか。
2人が屋上で話してるとこ見ましたよ?
あんな風に語り合っといて、仲良くないなんて嘘では逃げられませんよ」
「それはたまたまで…」
本当に、仲良いなんて勘違いをされるのは心外だ。
「まぁまぁ。
少し副社長について教えてくれればいいんですから」
教えてって言われても、そこまで副社長のことなんて知らない。
宮野とのことも話せないんだから、副社長の女性関係を聞かれても曖昧にしか答えられない。