真実の愛のカケラ
その後暫く同じ場所に身を潜めていたが、意を決して歩き出した。
向かうは副社長室。
すると前方から宮野柚希がバックを持って歩いてくる。
もう帰るらしい。
今日はよく見かけるな。
その表情は眉を潜めたくなるほどにこやかで、私の中の黒い感情を成長させる。
今から私が副社長室に行くとも知らずにご機嫌なこと。
すれ違いざまに思う。
この女に私が負けている所なんて、なに一つ無い。
私の方がスタイルだっていいし、美人だし魅力的。
絶対に。
そんな女としての揺るぎ無い自信を胸に、副社長の前に立った。
無駄なものは何も置いてないシンプルな部屋。
副社長らしいといえばらしい。
「あぁ、君は受付の…」
「大塚早姫です」
前に告白をしたときにも全く同じように自己紹介をした。
今度は私のこと忘れられないようにしてあげるから。
「以前、私は副社長にフラれたんですよ。
そんなこと、副社長にとっては日常茶飯事で覚えてないかもしれませんが…」
「そんなことない。
覚えてる」
…覚えてくれてるんだ。
って、なに嬉しくなってんのよ!
覚えてるならそのぶん酷いじゃない!
向かうは副社長室。
すると前方から宮野柚希がバックを持って歩いてくる。
もう帰るらしい。
今日はよく見かけるな。
その表情は眉を潜めたくなるほどにこやかで、私の中の黒い感情を成長させる。
今から私が副社長室に行くとも知らずにご機嫌なこと。
すれ違いざまに思う。
この女に私が負けている所なんて、なに一つ無い。
私の方がスタイルだっていいし、美人だし魅力的。
絶対に。
そんな女としての揺るぎ無い自信を胸に、副社長の前に立った。
無駄なものは何も置いてないシンプルな部屋。
副社長らしいといえばらしい。
「あぁ、君は受付の…」
「大塚早姫です」
前に告白をしたときにも全く同じように自己紹介をした。
今度は私のこと忘れられないようにしてあげるから。
「以前、私は副社長にフラれたんですよ。
そんなこと、副社長にとっては日常茶飯事で覚えてないかもしれませんが…」
「そんなことない。
覚えてる」
…覚えてくれてるんだ。
って、なに嬉しくなってんのよ!
覚えてるならそのぶん酷いじゃない!