真実の愛のカケラ
ふらふらと会議室を後にする。


たぶん、準備していたことは言えたはず。
役員の方々からの質問にもそれなりに答えられたはず。


なにせプレゼンを始めてからの記憶がほとんどない。
緊張で何も覚えていない。


「柚希さんお帰りなさい!
どうでした?」


オフィスに戻ると、美和が心配そうに駆け寄ってきた。


「んー…たぶん、悪くはなかったと思うんだけど…」


「なんだそれ?
何か言われたのか?」


福井も会話に入ってきた。


「それが…。
緊張しすぎてほとんど覚えてないんだよね」
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