真実の愛のカケラ
部屋に戻って、荷物の整理をしようとスーツケースを開く。
荷物を詰めた時にはかなり動揺していたとはいえ、本当にくだらないものばかりが入っている。
ろくに着替えもできないじゃん。
「もっと洋服ないのー?」
ぐちゃぐちゃと中を荒らしていると、ころんと何かが飛び出してきた。
…っ。
こいつは…。
無意識のうちに連れてきてしまったのだろうか…。
このチンアナゴを。
見た瞬間に心の中のざわめきが大きくなる。
拓哉を思う自分の気持ちから目を逸らして何とか耐えていこうとしたのに、それを許してくれない。
どうする、このボールペン?
それにキーホルダーも。
捨てた方がいいんだろうか。
でも物に罪はない。
だけどやっぱり、ここにあるといちいち辛くなる。
はぁ。
もう荷物の整理どころじゃなくなった。
台所からくすねていた梅酒の缶を持ってベランダに出る。
「うー、さっむ」
部屋着のままで外に出たものだから寒さがこたえる。
でも飲んでたら体温まってくるし。
それに、この寒さが私の頭の中をすっきりさせてくれそう、と期待をする。
荷物を詰めた時にはかなり動揺していたとはいえ、本当にくだらないものばかりが入っている。
ろくに着替えもできないじゃん。
「もっと洋服ないのー?」
ぐちゃぐちゃと中を荒らしていると、ころんと何かが飛び出してきた。
…っ。
こいつは…。
無意識のうちに連れてきてしまったのだろうか…。
このチンアナゴを。
見た瞬間に心の中のざわめきが大きくなる。
拓哉を思う自分の気持ちから目を逸らして何とか耐えていこうとしたのに、それを許してくれない。
どうする、このボールペン?
それにキーホルダーも。
捨てた方がいいんだろうか。
でも物に罪はない。
だけどやっぱり、ここにあるといちいち辛くなる。
はぁ。
もう荷物の整理どころじゃなくなった。
台所からくすねていた梅酒の缶を持ってベランダに出る。
「うー、さっむ」
部屋着のままで外に出たものだから寒さがこたえる。
でも飲んでたら体温まってくるし。
それに、この寒さが私の頭の中をすっきりさせてくれそう、と期待をする。