真実の愛のカケラ
「へぇ。
会社をより良くねぇ。
そんなこと考えられるなんて立派だわ。
同じ会社に勤めてるって言ってたけど、柚希の上司なのかしら?
部長さんとか?」


そうだった。
会社でのポジションなんて言わなくていいよって柚希から言われてまだ何も言ってないんだった。


部長でもいっか。


「まぁ、そんなかんじです。
柚希さんや柚希さんの同僚には、上司と思われてるかどうか怪しいくらいの役職ですよ」


「まぁ、柚希ったら」


この子そういう所あるのよ、困ったわと母親の話を聞いていると、隣から嫌な空気。


うわ、柚希がすっげー睨んでくる。
いいだろ、事実なんだから。


でも別にその扱いは嫌じゃない。
福井も俺を見るとき何かしらの感情がそこにはあるようだが、その熱いものは仕事に向けることだってできる。
職場で切磋琢磨できるのは素晴らしいことだ。
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