真実の愛のカケラ
変わらないもの
それから会社に復帰した私は、福井と美和にあれこれ言われながらもただの休みとして処理された。
福井は何となく理由はわかっていたみたいだけど。


それから数ヵ月後2人の休みが重なって、弾丸で観光をしてホテルに泊まりに来ていた。
全部拓哉が仕切ってくれたけど、絶対に高いホテルだ…!


部屋だってすごく広いし、夜景がキラキラ輝いて見える。


「拓哉!
ベランダ出られそうだよ!
行ってみよ!」


絶対に気持ちいいはず!
アパートとか実家のベランダとは比べ物にならないはず!


拓哉の手を引いて窓を開けると、ふわりと撫でるような優しい風に包まれた。
窓がなくなるとより鮮明で、光の音が聞こえてきそうなほど。
< 234 / 240 >

この作品をシェア

pagetop