真実の愛のカケラ
「…言えるか。


見事なまでに全然違うよな。
ちゃんとした格好してる柚希と喋るの、いつ振りだろう」


私の格好を眺めながら、んー…、と過去に遡っている。


そんなに遡る!?


…遡るか。


「いつだっていいでしょ!」


考えるのを止めさせようと、腕を掴んで揺らす。


なんだか…場所も格好も違うけど、やってることはアパートのベランダと変わらない。


副社長なんて言うから、勝手に距離を感じそうになったけど、拓哉は拓哉だった。
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