オンナノコはカワイイでできてる
瑠色ちゃんはこの4月にバイトとしてきた
イマドキの大学生。
クリクリした大きな瞳にたっぷりつけたツケマとマスカラ。ポッテリした唇に艶々グロス。
図書館に相応しくないであろう格好で出勤する。
加えてあの甘ったるい声と話し方。
おじさまたちはメロメロになって注意することすら忘れてる。
…ったく
悪気ないだけに私も注意しずらいんだけど。
「ねぇ、和奏さんはどれくらい彼氏いないですか?」
まだ続ける?その話。
「忘れた」
「えぇ~!忘れるくらいいないんですか?」
うるさい…
いないんじゃなくていらないの。
「必要ないからつくらない」
「そんなの、瑠色考えられない~」
はいはい仕事しようね、瑠色ちゃん。
もう開館の時間だよ。