オンナノコはカワイイでできてる

暗闇に人影が動いて私はびっくりした拍子に転びそうになった。

「あぶないっ!」

腕を掴まれて体勢を戻した。

「はっ?また岡野くん?」

「なんでこん…」

言い終わらないうちに抱きしめられた。
ふわっと甘い香りがした。

「ちょっ、ちょっと!」

力一杯離そうとしたけどびくりともしない。

「岡野くん、離して?」

そんな声お構いなしに一段と強く抱きしめる。

「岡野くんお願い…」

陸空以外に触れられたくない!
瞬間思った。

「こうでもしないと和奏さん、昼間のこと冗談だって思ってるでしょ?」



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