モテない俺は顔が悪い訳ではない。
あれ?春がきてませんか?
「どーしよう俊ちゃん。」
「きしょい。」
と言われ頭を叩かれた。
「で?何に悩んでんの?」
「ああ。誰と会うのかなって…。」
「知らねー。あ、俺も放課後行くからな。」
放課後に会う約束をした俺達。
まぁ、その時に皆川さんもいるわけだから…
「俊太も来るんだな。」
「別にいーだろ。」
「あ、深い意味はないです。すみません。」
ふかーく頭を下げる俺。
そんな俺らのやりとりを、皆いつものことだと思って無視している。
そんな中で、
このやりとりを微笑んで見ていた人がいるなんて、俺は全く知る由もなかった。