モテない俺は顔が悪い訳ではない。
連れて来られたのは屋上。
「なんだよ。」
「はっきり言おう。」
俊太は一度せき込むと俺と向き直る。
「……。」
「……。」
……。……っ。
「早く言えや!!!」
「気持ち悪い。」
え?ひどくない?
屋上まで連れてこられて気持ち悪いってひどくない?
「普通に戻ってくんない?調子狂うし普段より気持ち悪い。」
「え……。」
ちょっと待ってくれよ。
これ初めて1時間も経ってないぜ?
「てことで終了。戻るぞ。」
「そりゃないぜ俊ちゃん。」
俺がそう言うと、俊太はニカッと笑って屋上の扉を開けた。
俺はすぐにその背中を追う。
「なんだかんで言って、俊太は俺のこと好きなんだな~」
「きしょいうざい消えろ。」
「さーせん、調子のりました。」