酔いが醒める頃






ケータイに手を伸ばし、あの人に電話をかけようと思ってしまう。
だめだ、だめだ、だめだ。
泣きそうになってしまう。


ふいに、インターホンが鳴った。
画面を見て、また泣きそうになった。
玄関に向かう足取りは、ふらふらで、きっとこんなところを見られたら、笑われるか、心配されるだろうけど、必死なんだ。


ドアに手をかける。
深呼吸する。
ゆっくりと、余裕のある感じで開けるんだ。


そう決めたのに、私は勢いよく抱きついてしまった。









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