壊れた心は


その頃のスーパーでは。



「なー持ち主まだ来ねぇのかー?」



赤髪がバイクに跨がりハンドルをペシペシ叩きながら口を尖らせる。



「買い物にしては長すぎるね」



青髪は難しい顔で赤髪に応えた。



「だから他人のもん勝手に触んなって…」



黒髪は赤髪の行動に溜息を吐いた。



「…おまえら馬鹿なの?」



そんな三人組に声をかけた男が一人。



その言葉に三人全員が男に顔を向けた。



「なんだ、魁ーカイーかよ」



「てっきり敵かと思っちゃった」



「…馬鹿ってなにが」



魁と呼ばれた男は



「そのバイクの持ち主多分だいぶ前に帰ったよ」



呆れた顔で三人にそう告げた。



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