初恋の甘い仕上げ方
「嬉しかったか……。だけど、樹はそんな萌をずっと心配しながら見守っていたんだ。萌の気持ちを知っていただけに仕方がないとも思っていたはずだ。だけど、さすがに就職だけは萌が自分で決めないとだめだって焦ったんだろうな。萌が俺に左右されることなく自分で自分の将来を決められるよう、俺に『萌の就職には口を出すな』って何度もそう言って、萌が自宅から通えない遠くの会社の採用試験を受けるのを認めさせたんだ」

「そう……」



< 74 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop