麗雪神話~幻の水辺の告白~
「…それは、君の本当の気持ちなの?」
「…え?」
「君は謝ってばかりいる。でも俺は、君に謝ってほしいんじゃない。
君に、受け止めてほしいんだ…俺の気持ちを」
受け止めたからこうなっているのだと、セレイアが慌てて説明しようと口を開きかけると、ディセルがそれを片手で制した。
「そうじゃない、そうじゃないんだ。
ねえセレイア、俺には、少しも脈はないのかな。
セレイアは、俺のことをどう思っている?
今まで、どう思ってきた?」
「どうって……」
セレイアは言葉に詰まった。
それは、禁忌だった。
そのことについて考えるのは、セレイアの中で絶対に触れてはならない、禁忌中の禁忌。今まで絶対に、考えないようにしてきた。
だから今も、そのことについて考えるのを、セレイアの心が拒む。
セレイアは何も言えなかった。
それでも辛抱強くディセルはセレイアの返事を待っているようだった。
ごめんなさいと、また言いそうになって、口をつぐむ。
もう彼を、これ以上傷つけたくない。
どうすればよいのか、わからない……。
その時、ぽつりと、頬に水滴が当たった。
「…え?」
「君は謝ってばかりいる。でも俺は、君に謝ってほしいんじゃない。
君に、受け止めてほしいんだ…俺の気持ちを」
受け止めたからこうなっているのだと、セレイアが慌てて説明しようと口を開きかけると、ディセルがそれを片手で制した。
「そうじゃない、そうじゃないんだ。
ねえセレイア、俺には、少しも脈はないのかな。
セレイアは、俺のことをどう思っている?
今まで、どう思ってきた?」
「どうって……」
セレイアは言葉に詰まった。
それは、禁忌だった。
そのことについて考えるのは、セレイアの中で絶対に触れてはならない、禁忌中の禁忌。今まで絶対に、考えないようにしてきた。
だから今も、そのことについて考えるのを、セレイアの心が拒む。
セレイアは何も言えなかった。
それでも辛抱強くディセルはセレイアの返事を待っているようだった。
ごめんなさいと、また言いそうになって、口をつぐむ。
もう彼を、これ以上傷つけたくない。
どうすればよいのか、わからない……。
その時、ぽつりと、頬に水滴が当たった。