麗雪神話~幻の水辺の告白~
王都からほど近くに、鬱蒼と生い茂る緑の森がある。
そこはこの国でもっとも聖なる場所と呼ばれており、年に一度の祭りの時にしか、立ち入ることも狩りをすることも許されていない。
緑の多さは他のジャングルと変わらないと言えるが、森全体を包む清浄な空気が、他のジャングルと一線を画していた。
そんな聖なる森の中。さやさやと揺れる、ぶあつい木々のカーテンの下、ジャングルを自在に移動できるまだらプミールで駆ける、一団があった。
その数数万。
レコンダム皇帝直属軍である。
「そこに鹿がおります! 陛下!」
プミールに乗ったプラトーの声を受け、同じく騎乗し前方を行く皇帝レコンダムが狙いを定めて矢を引き絞る。
放たれた矢は、茂みに逃げ込んだ鹿の腹部に命中したようだった。
「お見事です陛下!」
皇帝がなかなかの弓の腕前の持ち主だということは、いい加減サラマスにもわかっていた。
祭りも最終日を迎え、たけなわとなってきた頃合いだからだ。
そこはこの国でもっとも聖なる場所と呼ばれており、年に一度の祭りの時にしか、立ち入ることも狩りをすることも許されていない。
緑の多さは他のジャングルと変わらないと言えるが、森全体を包む清浄な空気が、他のジャングルと一線を画していた。
そんな聖なる森の中。さやさやと揺れる、ぶあつい木々のカーテンの下、ジャングルを自在に移動できるまだらプミールで駆ける、一団があった。
その数数万。
レコンダム皇帝直属軍である。
「そこに鹿がおります! 陛下!」
プミールに乗ったプラトーの声を受け、同じく騎乗し前方を行く皇帝レコンダムが狙いを定めて矢を引き絞る。
放たれた矢は、茂みに逃げ込んだ鹿の腹部に命中したようだった。
「お見事です陛下!」
皇帝がなかなかの弓の腕前の持ち主だということは、いい加減サラマスにもわかっていた。
祭りも最終日を迎え、たけなわとなってきた頃合いだからだ。