麗雪神話~幻の水辺の告白~
(だがこの皇帝は何か危うい。
これは俺の直感だが、関わり合いにならないほうがよさそうだ)
サラマスが否定の返事をしようと口を開きかけた時、レコンダムが言った。
「私について損はないぞ。
私は“世代交代”ののちも、生きながらえる者ゆえな」
「は? 世代交代ののちも生きる? そんなの、あんたの歳なら当たり前だろ」
「ふふふ、はっはっはっ、違うぞ青年。
“神々の世代交代”のことなのだよ」
(神々の世代交代…? 何の話だ)
わけがわからない。
「あやつと違って、お前のような力を持つ神でも何も知らないのだな」
ぽつりと、皇帝が呟く。
文脈から察するに、あやつ―ヴェインは今の発言についてなんらかのことを知っているということだ。そしてそれを皇帝も知っていて、何かよからぬことを考えている…。
これは放っておいていいものではないような気がした。
けれど情報が足りな過ぎる。情報を得るためには、道はひとつしかない。
サラマスは意を決して口を開いた。
これは俺の直感だが、関わり合いにならないほうがよさそうだ)
サラマスが否定の返事をしようと口を開きかけた時、レコンダムが言った。
「私について損はないぞ。
私は“世代交代”ののちも、生きながらえる者ゆえな」
「は? 世代交代ののちも生きる? そんなの、あんたの歳なら当たり前だろ」
「ふふふ、はっはっはっ、違うぞ青年。
“神々の世代交代”のことなのだよ」
(神々の世代交代…? 何の話だ)
わけがわからない。
「あやつと違って、お前のような力を持つ神でも何も知らないのだな」
ぽつりと、皇帝が呟く。
文脈から察するに、あやつ―ヴェインは今の発言についてなんらかのことを知っているということだ。そしてそれを皇帝も知っていて、何かよからぬことを考えている…。
これは放っておいていいものではないような気がした。
けれど情報が足りな過ぎる。情報を得るためには、道はひとつしかない。
サラマスは意を決して口を開いた。