そっと、心に。(仮)







みっちゃんが言っていた“かわいそう”という言葉の意味が分かっただろうか。


そう、我らが可愛い愛夕には彼氏さんがいます。



しかも、年上。大学生。



だから愛夕に彼氏がいるとは知らずに告白してくる人は少なくない。


そして、そのたび私は





「え・・・、」

「彼氏の事凄く大好きなの・・・だから、ごめんね?」

「っ!・・・は、はい!!大丈夫です!!」



かわいそうな男の子を何度も目にしている。(白目)





「(大丈夫って・・・思いっきり涙目ですよ後輩君・・・)」



何が大丈夫なのかよく分からない事を言い残して、ごめんね?なんて上目使いの愛夕にまたもや赤面する後輩君。





やるなあ、我が親友。

お母さんは誇らしいよ、うん。まったく。


その自信に満ちた瞳に乾杯!!!






「何言ってるのよ、ほら行くよ」

「え!?聞こえてた!?あ、じゃなくてもういいの!?」





先ほどの後輩君への態度とは似ても似つかないドライな声の愛夕ちゃん。

ふと見れば、後輩君の姿はなく

しれっとした愛夕と、苦笑いするみっちゃと私しかこの場にはいなかった。






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