好きな音。
小さい頃のお姉ちゃんは、意地悪だった。
今も面影はある。


あたしが4歳の頃の記憶と家で撮ったビデオに残っている。

あたしのおもちゃを楽しそうに、意地悪な表情をして隠すお姉ちゃん。

お姉ちゃんはあたしの自由を奪うのが好きだ。

あたしの楽しみを奪うのが好き。



いつでも、そう。


でもあたしは…
お姉ちゃんが可哀想でやり返すことなどできなかった。

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