本当のわたし
明日から夏休み。
夏休みにやりたい事がありすぎて予定がわりと詰め詰めだ。

春樹を比較対象にしちゃいけないけど、春樹に負けない気がする。

まああっちは仕事で俺は遊びだけど。

この日は実家に帰って、俊達と会う。
この日は美月達と夏祭りで、この日は美月と海に行く。

忘れないように携帯のスケジュール帳にいれていく。

陸斗のところにいつ行こうかな。
ばあちゃん達にいつ会いに行こうかな…。
実家に帰る日とずらした方が良い気もするし。とりあえず陸斗に電話する事にした。

「もしもし?」

珍しくワンコールででた。

「あ、もしもし?これからの予定聞きたくてさ、てかもう日本にいんの?」

「この前、後1週間で帰るって言ったじゃんか笑。8月はちょこちょこ打ち合わせがあるけど2〜3時間で終わるから僕はいつでも大丈夫だよ。」

「じゃあ夏休み中は基本的に陸斗ん家にいようかな。どうせお前熱中しすぎて家が大変な事になると思うし、俺も結構予定があるからいないことの方が多いし。」

「助かるよ〜。ありがとう!あ、でも8月25日は内覧会だから1日いないよ。あとはー9月1日からフランスに1ヵ月行くかな。近々の予定はそんくらい。」

「わかった。9月から学校始まるし25日にはこっちに帰るよ。生活習慣戻さなきゃいけないし。また海外行くのかよ〜!」

「まあそれが仕事ですから」

「まあ頑張れよ〜。じゃあ明日の昼くらいにそっち行く」

「わかった。またね。気をつけてね。」

「わかってるよ。もう子供じゃないんだから!」

陸斗との電話を切って歩きだす。
明日からの夏休みが楽しみでしょうがない。

教室に戻る途中、封筒片手に難しい顔した美月を見つけた。

「ねぇなっちゃん。8月25日って予定空いてる?」

美月のその誘いは何故かわからないけど、パズルピースがハマっていく感覚になった。
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