本当のわたし
陸斗の家についた瞬間、陸斗は死んだように眠り始めた。

どんな生活してたんだよ。

時差ぼけでしょっちゅうおかしな時間に連絡くるし、絵を書き出すと余裕で3日とか寝ないこいつのことだからどうせまた無理してたんだと思う。

俺が来るからある程度は家が片付けられていたけど綺麗とは言えなかったので陸斗を起こさないように掃除やら洗濯をする。

俺はこいつの通い妻かよ。

なんて少し悪態を吐きつつ黙々とやっていたら思っていたよりも早く終わったのでめんどくさい宿題を終わらせる事にした。

まあそんなに量があるわけじゃないけど。

みんな夏休みは仕事があるだろうという先生達からの計らい。

優しいんだか無関心なんだかよくわからない学校だな。

陸斗は彼方のことを知ったらどう思うだろうか。

クソ女がから聞いているかは知らないが、俺から彼方のことを話したことはない。

世の中には知らなくても良いことってやっぱりあると思うし。

なんてぼーと考えていたらあっという間に晩飯の時間。

陸斗は起きないけど、俺は腹が減ったので適当に飯を作る事にした。

と言っても陸斗の家の冷蔵庫にはビールしかないので買い物にいく。

あいつ起きるかな。
なに作ろうかな。
なんて考えながら買い物を済ませる。
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