本当のわたし
「みーちゃんは?どうしてこの高校受験したの?」

「へ?あたし?あたしは…みなちゃんがこの高校に就職するって言ってたし、優也も同じ高校に来い!とか言うからさ」

半分本当で半分嘘。
本当のことはまだ言えない。勇気がもてない。なっちゃんは何かを察したようだった。

「みーちゃんらしいね!」

なる、嘘ついてごめんね。

「お前ら2人は?」

「俺らは…」

なっちゃん?なんかちょっとだけ悲しそう。

「俺が誘ったんだよ!ここに行けばただで芸能人見れるし、優希の家から近いから良いじゃん!ってな⭐︎」

「理由が不純すぎてなんか色々通り越して呆れる」

「な!失礼な!」

楽しそうに話してるけど、なっちゃんって中学生の頃からここに住んでるんだ。なんでわざわざ中学校から遠いところに住んでるんだろう。凄く気になるけど聞いちゃいけないような気がする。

「はいはい。休憩終わり!三木ここ教えて!」

なっちゃんの言葉にはっとする。

「あ、うん!良いよ!」

「この英文だけどさ…」

「あーこれはねこの文法を使って、こことここを訳せば…」

「そう言うことか〜」

飲み込み早いなぁ。英語ちゃんと勉強したら伸びそう。
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