本当のわたし
「答えなくなかったら答えなくても良いんだけどさ、なっちゃんの家のポストの名前なんで夏川なの?」
あたしは思わず1番疑問に思っていた事をぶつけてしまった。
「うん。あそこは本当は夏川さんの家だから。色々事情があって引っ越しする事になってあの家を譲ってもらったんだよ。だけど中学生の俺の名義にはできないから名義が夏川さんのままなんだ。」
「なるほど。そう言うことだったのか」
「俺は三木を名乗るのが嫌なんだ。そうしてしまったら夏川さんが俺から消えてなくなるような気がして。俺にとって、夏川さんだけが俺の親なんだ。」
「あたしは、三木でも夏川でもどちらもなっちゃんであることに変わりないからどちらも好きだよ。側から見たら簡単なことでも本人にとっては大きなことってやっぱりあるんだよね。あたしはなっちゃんがしたいようにしたら良いと思うよ」
「三木だったら俺、なっちゃんじゃなくてみっちゃんになるな。」
「そしたらみっちゃんって呼んであげる!」
「あはは。なあ美月。」
「んー?」
「ありがとうな。」
この時なっちゃんが言ったありがとうは声が震えてたけど、なっちゃんから貰ったありがとうの中で1番優しいありがとうだった。
なっちゃんの苦しみはどうしたらなくなるのかな。
あたしに何かできる事ないのかな。
なっちゃんには貰ってばかりであたし何も返せいない。
あたしは思わず1番疑問に思っていた事をぶつけてしまった。
「うん。あそこは本当は夏川さんの家だから。色々事情があって引っ越しする事になってあの家を譲ってもらったんだよ。だけど中学生の俺の名義にはできないから名義が夏川さんのままなんだ。」
「なるほど。そう言うことだったのか」
「俺は三木を名乗るのが嫌なんだ。そうしてしまったら夏川さんが俺から消えてなくなるような気がして。俺にとって、夏川さんだけが俺の親なんだ。」
「あたしは、三木でも夏川でもどちらもなっちゃんであることに変わりないからどちらも好きだよ。側から見たら簡単なことでも本人にとっては大きなことってやっぱりあるんだよね。あたしはなっちゃんがしたいようにしたら良いと思うよ」
「三木だったら俺、なっちゃんじゃなくてみっちゃんになるな。」
「そしたらみっちゃんって呼んであげる!」
「あはは。なあ美月。」
「んー?」
「ありがとうな。」
この時なっちゃんが言ったありがとうは声が震えてたけど、なっちゃんから貰ったありがとうの中で1番優しいありがとうだった。
なっちゃんの苦しみはどうしたらなくなるのかな。
あたしに何かできる事ないのかな。
なっちゃんには貰ってばかりであたし何も返せいない。