Pallet
いつからだろう。
この気持ちに気付いたのは。

「っつ、春都!! あんたなにしてんの?」

「え!?」

びっくりした。
目の前の春都が、濡れたワイシャツを脱いで上半身裸になっていた。
目のやり場に困る。

そのワイシャツを絞りながら答える春都。

「いや、だって風邪ひいちゃうだろ」

「だからって……」

その時、外に閃光が走る。
間髪入れずに轟く雷鳴。

私は声にならない悲鳴をあげて、思わず春都に抱き着いた。

すぐに自分のしたことに気が付き、一気に恥ずかしくなって突き放すように離れる。

「あっ、ゴメン」

「いや、いいけど。もしかして、摩耶カミナリ怖いの?」

顔が熱い。
もしかしたら、赤くなってるかもしれない。
顔を背けながら答えた。

「別に。ただ苦手なだけ」

「それって、怖いってことじゃないの?」

「違う」って口を開こうとしたときに、また空が光った。
轟音とともに体がビクッと反応する。

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