眠りの森のシンデレラ
バッチ-ン
みんなが固まる中、最初に動いたのは小野田さん。
「あなたに反論する権利があるとでも思っているの?
早くお辞儀しなさい」
叩かれた頬を抑えつつ、反論しようと口を開きかけ小野田さんの足が動いたことに気づき、一歩下がる。
……はぁもう、見逃してくれそうにはない、か
「……すいませんでした」
お辞儀をし、小野田さんの横を通り自分の席につく。
「ふん、隠キャのくせに調子乗るんじゃないわよ」
満足げな顔で、私に聞こえるように言った小野田さんに周りの人たちは我に返る。
「そうよねぇ、おさげに眼鏡って……いつの時代よ」
クスクス笑うクラスメイトを横目に、私は寝に入る。