眠りの森のシンデレラ




「うおぉぉぉぉ!
今年も来たなぁ!

学校最大行事!そう!

他学年親睦パーティ!」



朝先生からその話が出て、帰りのHRの時間になってもそう言い続ける拓也。



「拓也、いい加減うっせー」


片耳に指を突っ込みながら言うと拓也はニヤッと笑って俺に話を降ってきた。


「んな事言う蓮央はもう誘う人決まったのかよ」



誘う人……


っ!?



なんでそこでおひめさんの顔が出てくんだよ。



「……まだだけど」


「ふーん?」



俺が返すと同時に終わりのチャイムがなり、バッグを肩にかけながらドアを出る。



「んだよその気持ち悪い笑顔は

俺もう行くから
つか一応候補はいるからな」


出ざまに拓也に声をかければ、悲鳴が聞こえてきた。



「はぁ!?
んだよ今年は蓮央より先に相手見つけるはずだったのに……」


はずってなんだよはずって……

まぁ、拓也も結構イケメンだからすぐ相手見つかりそうだけどなぁ。

なんてことは絶対あいつの前では言ってやんねー……
絶対調子乗るからな。


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