眠りの森のシンデレラ


「っ!」


案の定、彼女はそこにいた。いつものように、眠ったまま。


……なぁ、なんで裏倉庫に、来なかった?
どうでもいいと思ったから?めんどくさかったから?


そんな疑問を抱え、おひめさんを眺めていると


「ん~……」


目を覚ました。


俺を見つけると急にキョドり始め、そんな姿が可愛くてつい本音をいうと、なにかに気づいたように慌て、顔をそらした。

……さすがに、傷つくなぁ。


あ……


「昨日、メモ……」


そう、そのことでここに来たのにおひめさんを見ると、頭からそのことが抜けていた。


……ダンス……誘ってみるかな。

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