眠りの森のシンデレラ
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン
1日を終えるチャイムが響き、今日も図書館へ行く準備をする。
……あ、今日はお母さんと買い物へ行くんだった。
いつもなら図書館へまっすぐ行くが、今日は下駄箱へ進む。
途中で愛梨に一緒に帰れないというメールを打ち、下駄箱まであと数メートルという距離。
ここで話し声が聞こえた。
「なんか最近さ、瀬戸内さんの反応悪くない?
面白くないんだけど」
「あ、わかる~
なんか冷めてるよね」
「ねーほんと、うちらがシケてるみたいじゃん」
あのよく通るソプラノ声は、小野田さんたち。
……タイミング、悪いな
「てかあいつパーティ来るのかな」
「えー?
だってまず相手がいないでしょ」
「それもそうか、ぎゃははははっ」
……そういえば昨日、大神先輩に誘われたんだった。
結局断ることも出来ずに、一緒に行くことになってしまった。それに、なぜかひめちゃんなどと言う謎のあだ名までつけられてしまった。
……はぁ、本当憂鬱。