眠りの森のシンデレラ


「……」


私が出ていくと、急に声のトーンを落とす小野田さんたち。

それでも声は出ていて、私にもはっきりと聞き取れる。


「……」


それには一切反応はせず、無言で学校を出る。











「あ、お母さん
今度の日曜日、用事あるから」


お母さんと服を見ながら、パーティのことを思い出し声をかける。


「日曜日?
しあさってじゃない、どうしたの急に」

「学校で、親睦パーティするんだって」


そういうとなぜか顔を輝かせるお母さん。
……ちなみに今日は女装お父さんは来ていない。


「パーティ?
だったらそれなりにお洒落しなきゃよね」

「そんなこと、しなくていいから」


語尾に音符が付きそうな勢いで言ったお母さんに断りの言葉を入れる。

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