眠りの森のシンデレラ
ガラッ
教室のドアを開けて、中に入る。
瞬間、教室が静まり返るもすぐまた何も無かったかのようにざわめき出す。
いったい、何度これを見てきただろうか。
みんなの人を見下した目。何度これを聞いてきただろうか。私の容姿に対する影口。
私の格好は世間一般では普通……もしくは少し地味。に入る。
でも、このケバイ人たちから見れば、私はすごく、地味。
なんの取り柄もない、陰キャな奴。
だけど私はそんなケバッケバッなメイクをしてまでこの中に入ろうとは思わない。
臭い香水をつけてまでこの中に入ろうとは思わない。