眠りの森のシンデレラ

「もしもし大神先輩ですか？

……はい

……はい

……大丈夫ですよ

……入ってすぐです

……はい

……はい、じゃあ待ってますね」

「ちょっと愛梨!?」

「あ、切れちゃった」


携帯を返すと同時に舌を出す愛梨。


むぅ、可愛い


「もうすぐしたら大神先輩来るから、待ってようか」

「はぁ、なんで呼ぶの」

「あはははっ
どうせ一緒に踊るんだからいいじゃない」

「そういう問題じゃ……」


私が言いかけると同時に、聞きたくない声が聞こえた。


「ひめちゃーん」