お隣さんと内緒の恋話
イケメンが二人 料理をしている光景はめったに見られない。
後ろ姿を見ているうち、私はピンと閃いた。
これ、チャンスじゃない?
写メのチャンス!
私は携帯を二人に向け撮る。
1枚? いやいや もっとでしょ~ んふふ。
数枚撮り とりあえず満足するも、欲が出た。
イケメンズと私も一緒に写りたいなぁ…
どうやって… あ、自撮りだね!
背を向けている二人に対して私も背を向けて 二人の間に写るようにして座る。
二人が写り、私も写る。
葵と雅の顔が写らなくても構わない。
自己満足の勝ち。
2枚撮って確認する。
ふ… ふふっ いい!いいじゃん!
いっそセピアにしちゃおうかな~
次は葵と二人で… なはは。
写メを眺めながら ニヤニヤしていると、背中に気配を感じ振り向いてみた。
ん…
「 椿? 」
「 …っひゃあ!!あ、葵っ 」
や、やだ、ビビる…
「 あ、写メ… いつの間に 」
「 なに、写メ?誰の?」
雅くんまで… 怒るかなぁ…
「 椿ちゃん、俺を撮りたいなら言ってくれれば いつでも顔貸すのに~」
いや、そういうわけじゃないんだけど。
そう言って顔を近づけてくる雅の顔を退かす葵。
「 椿、メシ出来たから 」
「 ありがとう 」
私、いったい何してたんだか…
お嫁にいけないかも。