お隣さんと内緒の恋話

私は落ち込んだ。

どうあっても25点は消えない。


「 補習なんて嫌すぎる… 雅くん、女子高生の時間の大切さ わかってないよ~」


もう、今日はとっとと寝ちゃうもんね。

考えてたらクマ出来ちゃうし…

全部 明日よ、明日!


なげやり気味の私をよそに、お隣の雅と葵は後片付けをしていた。


「 葵、なんで聖奈と買い物なんか行ったんだ? 椿ちゃん置いてまで 」

「 るせぇなぁ、雅には関係ないだろ!」

「 兄貴にその態度はないだろ、しかも殴ったくせに 」

「 お前が椿に迫るからだろ!2度と椿に触るなっ 」

「 弟のくせに 生意気な… とにかく、聖奈に会っても連れてくるな!あと、俺は椿ちゃん気に入ってるから 構うよ。あと よろしく、採点あるから 」

「 なっ!? おい、雅っ 」


雅の考えることはわからないと イライラしながら ため息つく葵は 黙々と後片付けをした。

夜は更けていく、それぞれが時間を過ごし夜は明ける。

爆睡していた私は 学校へ行く40分前に起きた。


「 ヤバヤバヤバヤバ!!ご飯どうしよ、あ、髪跳ねすぎ~ 歯磨き 歯磨きっ…カーデはどこよ~」


一人 部屋をドタバタと移動し、髪を洗面所で確認していると 携帯が鳴って慌てる。


「 んもう、誰!…げっ、ママ~」


ちょっと、遅刻しちゃうじゃんか!


でも親からの電話は無視出来るわけもなく、私には後ろめたさがあったため素直に出る。


「 ママ?おはよ~ 今から学校行くとこなんだけど どうかしたの?」

『 椿、おはよう。今からなの、あいかわらずねぇ… ママたちは元気よ。でね、今日の6時くらいに荷物が届くように送ったから いなさいね?じゃ 行ってらっしゃい!』


はいはい と電話を切る私は急いで自宅を出た。


葵は… もう行ったよね…

たまにはさ、玄関前にいてくれてもいいんじゃないの?

大歓迎なのになぁ…

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