お隣さんと内緒の恋話
私は 噂が何なのかと気になり、美耶子に聞いてみた。
「 美耶子はさ、先生が好きだよね?だから言うの?」
「 そうじゃないよ、確かに先生は好きだよ、憧れてる。でもさ、いくら好きでも あの二人みたいにじゃないから… 椿は友達だもん、気をつけてほしいだけ 」
どういう事?わかんない…
「 噂だと、あの二人を差し置いて先生に手紙や告白とかしちゃうと逆襲されるって聞いたの…
だから 椿が先生と密会してたって噂は二人の耳にもね、だから 椿は気をつけて 」
わかるようで わかりにくい美耶子の話。
私は雅とは何でもなく、関係あるのは 雅の弟。
玲音が勝手に勘違いした話を あの二人はどう受け止めたのか…
事実じゃなくても、噂がイメージを作り膨らんでしまう。
そうなると、私は あの二人にとって 妬ましい存在という事になる。
採点された順にテストが返され、私は最後に手渡された。
「 織原、まぁまぁってとこだな。難しいか?」
「 難しいですよ、昨日のと差がありすぎです。でも、合格ですか?」
「 ん~ ダメ。75点じゃなぁ あと5点、また明日だな 」
「 ええっ! 」
嫌すぎる… 明日もなんて ひどい~
「 織原は残れ、他の者は合格だ、お疲れ。気をつけて帰えれよ 」
うっそ!私まだ居残りっ
「 あの~ 先生、私も帰りたいなぁ?」
「 ダメ、この間違いを直してからな 」
マジですか…
美耶子と男子生徒はすぐに帰り、楓と美乃莉は私と雅のやり取りを 睨むように見ていた。