お隣さんと内緒の恋話
雅くんが好きなら この状況はかなり嬉しいんだろうなぁ…
私と雅がテストを見直していると、帰らない楓と美乃莉がそばに来た。
「 上山先生、ちょっといいですか?」
あれ、帰ってなかったんだ…
「 柴田… どうした?」
私をチラリと見る美乃莉に、私はドキッとした。
嫌な、予感。
「 先生と織原さんは 付き合ってるんですか?」
は?
「 俺と織原が?なんでそう思うんだ 」
「 図書室でこっそり会って、抱き合ってたって聞きました 」
なんだとーっ!!
「 こっそりなんて、誰がそんな…」
「 あんたは黙っててくれる? 先生に聞いてるから 」
な、なにそれ!
私が当事者なんだけどっ
美乃莉の横にいる楓が私に黙れと言う。
グッと口をつぐむ私は悔しくてたまらない。
「 君らは その噂が本当だと思うの?」
「 確かめたいだけです 」
確かめて、違うって言って欲しいんでしょ。
「 知ってどうするんだ?」
うん、どうするの?
「 答えてください、先生 」
雅くん、はっきり違うって一喝しちゃってよ!
「 答えるもなにも… 君らに関係ない事だろ?もちろん、織原にも 」
ん?
それは 否定したのかな?