お隣さんと内緒の恋話
ムッとして バリバリ食べていく私を 笑をこらえている葵。
んもう…
遊ばないでよねっ ウサギなんかじゃないんだから!
高速道路に入る手前で雅の電話が鳴り、車を路肩に止めた。
後ろから着いてきていた加寿也が雅の車を追い越し止まる。
雅が電話に出ると、会話なく黙っている。
私は葵を見て、どうしたんだろうと 表情を見せる。
「 雅?」
葵の呼び掛けに 雅はミラーから私たちを見る。
どうしたんだろ…
何も話さないなんて 変。
「 葵、椿ちゃん ちょっと待ってて 」
そう言った雅は車を降りて加寿也の元に。
何を話しているか気になり、後部座席から 外にいる二人を見る。
「 ねぇ 葵、雅くん どうしたの?なんか変だよね 」
「 ああ…」
電話、誰だったんだろ…
私と葵が様子を見ている中で、いきなり雅が加寿也の胸ぐらを掴んだ。
ちょ、ちょっと!!
「 葵っ ケンカしてない?」
「 マジかよ、雅…」
葵が外に出ようとした時、赤い車が加寿也のバイクの前に止まった。
そこから降りてきた人物に 私は目を見開いた。
「 ……聖奈さん!?」
どうしてここに、なんで…
「 なんで聖奈さんが来てんだよ、どうなってる!」
私もわかんないよ、聖奈さんが どうして…