お隣さんと内緒の恋話

公園とはいえ、公衆の場所。

照れも恥ずかしさも飛び越えて 沸騰しそうだった。


「 解放感てすごいよな~ なぁ、椿 」


それで勢いに任せてキスしたの?

バカ… 葵のバカ、すごい単純!


「 椿? なんだよ、まだ拗ねてんの? じゃ、も一回… 」


えっ!

「 やっ、拗ねてないから!大丈夫、平気!」


また誰かに見られるなんて、やだ。


「 椿、二人っきりじゃないけど、ごめんな 」


ドキドキした。

なぜ、そう言った葵にドキドキしたのか わからない。

でも、今の私はドキドキが倍増している。


「 葵、今は二人きりだよ… 葵と私の… 」

「 椿… 」


葵は私の手を繋ぎ どこへ行くのか無言で歩いていく。

ドキドキした気持ち、私は嬉しかったのかもしれない。

私は葵とのデート、二人きりになりたかった。

その思いは葵も同じとわかったから。

林とも森ともいえる場所に、葵は私を連れて行った。


「 葵、ねぇ 木ばっかりなんだけど…」


毛虫いそう…


「 椿 」

「 え… んっ。」

ちょ、うそ~ ここでキス!?


葵っ……


ダサ男のくせに、カッコいいよ…



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