お隣さんと内緒の恋話

もはや呆れてしまうしかない、雅の行動。


「 あ、いた… 雅、葵に椿ちゃんも 」

加寿也さん…


「 なに、俺らを探してたのか?」

あ、聖奈さんも…


「 椿ちゃんがいきなり走ってくから、気づいたらどこにも見えないし、探したわよ 」


そうなんだ…

自然に負けてダッシュしちゃったから。


「 すみません…」

「 椿ちゃん、子供じゃないんだから 一言くらい言ってね?」


え、そんな!

何も言わなかったのは悪かったけど…

勝手に連れてこられて、着いてきたのは聖奈さんじゃん!


「 すみませんっ!」

私は 納得いかず、力んで謝った。


「 椿、謝らなくていいから 」

「 葵くんは甘いわね… 誰かさんに そっくりだわ 」


ちょっと! なにそれっ

なんか聖奈さん、前に会った時と違う。

トゲトゲしてるし、私に あたってない?



「 聖奈さん、俺も椿も 兄貴たちに無理やり連れてこられてんだ、デートだったのに。
聖奈さんはなんでいるだ?
この前 兄貴に2度と来るなって、拒否られてたじゃないか!」


そうだよ、雅くんのせいだよっ


「 聖奈… 雅に会いに行ったのか?」

「 ちょっと、葵くん!!」


しれっとた顔の雅に、加寿也は葵の話で顔色を変え、聖奈は慌てていた。


「 おい、聖奈… お前、雅に会ってたのか!」


ん?

「 違う… そんな事しないっ 」


んん?

「 聖奈! ハッキリ言えっ 」


う、わぁ… 怖っ


< 170 / 419 >

この作品をシェア

pagetop