お隣さんと内緒の恋話

加寿也と聖奈は婚約中。

雅が言うには長い長い婚約中。


聖奈がなぜ急に雅に会いに来たのか…

加寿也も なぜ 突然 現れたのか…

私の中で何かがひらめく。


これはまさに、トライアングル!


三角関係が水面下で継続中なんじゃ…


「 あの~ 聞いてもいいですか?」

「 なに?」


う… 加寿也さん怖いっ、でも 怯まないもんね!


「 三人の関係を少しだけ知ってるんですけど、加寿也さんは聖奈さんと婚約中ですよね?
もしかして、プロポーズしました?」


しんっとした間に緊張が走る。


「 正解、椿ちゃん。よくわかったね 」


も… 雅くんはいいから!


「 そうだよ、プロポーズしたけど… 聖奈から返事はもらってないよ 」


あ、やっぱり。

だから雅くんに会いに来たんだ、聖奈さん。


「 私… あの日会うまでに、何度か 雅を見てたの。
加寿也にプロポーズされて嬉しかったけど… 雅を思い出したから… 会いたくて、謝りたくて… 」


なるほど。

でも、雅くんをフッたのは仕方ないんじゃないの?

実際、加寿也さんを選んだから婚約中なわけだし…


「 椿ちゃんにはわからないわ… どちらを選択しても 傷ついた私の気持ちなんて 」


え、どういう意味?

なんか、イヤミに聞こえたけど…


「 傷ついたって、加寿也さんを選んだから? 雅くんを選ばなかったから?
雅くんに会いに来たのって、自分の選択を後悔してるって事じゃないですか?
つまり、雅くんを… 今も好きだったり… 」

「 や、やめて!!」

「 椿ちゃん 言うねぇ、さすが 葵の彼女だわ、どう思う、加寿也 」


雅くん 茶化さないでよっ



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