お隣さんと内緒の恋話

雅の思わぬ告白に、私だけでなく みんなが驚いた。


「 聖奈、お前、俺と結婚できるか?」


加寿也さん…

それって お互いに酷な質問だと思うよ。


「 私は… 」

「 聖奈、俺は 前にも言ったように、気持ちはとっくにないんだ、だから、無理だ… 」


雅くん…


涙を溜める聖奈に、私まで泣きそうになった。


「 加寿也、お前は聖奈を幸せに出来るだろ 」

「 雅… お前 ムカつく野郎だな 」


そこは納得です。


泣く聖奈のそばに寄り添う加寿也。

それを見た雅が葵と私のそばに来た。


「 葵、椿ちゃん、二人にしてあげよ 」

「 …わかった 」


私も頷いて、葵と雅の3人でその場を離れた。

しばらく会話なく歩き続けた。

私にはやっぱり雅の気持ちがわからない。

雅の言った事が本心なのか…

あの場で もし聖奈とやり直す言葉を口にしたら 加寿也を傷つける。

迷う聖奈の気持ちを断ち切るよう言ったとも思える。

でも、今朝の雅の行いを思えば いい加減でも嘘はつかないと思う。



「 なんか食べるか~ 椿ちゃん、何食べたい?なんでもいいよ 」


そういえば お腹すいた…


「 何食うかなぁ うどん?」

うどん!?


「 え~ 焼きそばじゃないの、公園って 」

「 は?」
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