お隣さんと内緒の恋話

注文した うどんが運ばれてくると、雅の携帯が鳴り席を外した。


「 ねぇ葵、雅くん 大丈夫かなぁ ほんとは泣きたいくらい辛いんじゃないかな 」

「 どうかな、大丈夫だろ、たぶん。じゃなかったら女連れ込んだりしねぇ 」


あ、それ言っちゃおしまい。

雅くんって、わかんない人。

飽きはしないな、楽しいし、まぁ 優しいしね。

たまに 変なだけ。



雅が席に戻り、黙って うどんをズルズルすする。


「 雅くん、一気に食べない方がいいよ?」

絶対 むせる。


「 んぐっ… ぐふっ 」

ほらね。イケメンだいなし~


「 お茶飲め、お茶!っとに、だらしねぇ うどんくらい キレイにしっかり すすれよ!」


葵…

あんた何者ですか?

ま、カレーうどんにしなくて正解だった。


「 はぁ、うどんで死ぬとこだったぜ 」


ぜ? ぜって言ったよ!!

嫌すぎる…



「 椿、うまい?」

「 うん、海老天食べる?」

「 いいよ、椿 食べろよ。俺は この半熟卵の黄身をぶっ潰す!」


葵… ガキだ。

笑えるなぁ…

なんで今までちゃんと向き合わなかったんだろ。


こんな葵の素顔… たまんないよ。
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