お隣さんと内緒の恋話
危険地帯
よだれをつけてしまった事に落ち込みながらデパートに着くと、葵と手を繋ぎ店内へ。
雅は後ろから着いてくる。
土曜日とあって 行き交う人と ぶつかりそうになったりする。
「 すごい人だな~ 」
「 あ、ねぇ イベントやってるよ!」
「 椿、バルーンアートだ!見ろよ、すげぇ 」
「 葵と椿は見てたら?俺は買い物してくるからさ 」
そう言って雅が一人どこかへ行ってしまった。
私は葵とイベントに釘付けとなり、30分後 やっと買い物に動き出した。
「 葵は何がほしいの?」
「 ランチマット 」
えっ!? なんで?
「 意外なんだけど… たいがい 女の子が欲しがると思うよ?」
「 雅がけっこう食べ方 雑なんだ、だから手間省き 」
手間省き!?
洗濯するのが面倒なんじゃ…
だって色落ちとかあるし、ママがよく 別で置いてって言うし…
「 葵はマメだね 」
「 椿だってマメだろ? あ、椿のも買おうか、一緒に家で食べる事あるしな 」
「 ありがと 」
なんか照れちゃう… けど 私がマメに見えてる?
悪知恵の持ち主だけど。
私のまでなんて、それこそマメだよ、葵。
というか、これは私がするべきだよね…