お隣さんと内緒の恋話

葵と二人でキッチン雑貨屋に入ると、意外に色とりどりのキッチングッズ用品にテンションが上がる。


「 葵、見てみて!キウイのフライパン!ほら、これ リンゴのやかん!」


ヤバいね、可愛いじゃん。

使わず飾っててもいいくらいだよ~


「 いやぁ、葵、薔薇のまな板なんだけど!すごい、ちゃんと薔薇の形だよ~」

「 椿、それもいいけど、まな板は普通に長方形で、使う食材によってわけれるのがいいよ、魚なんか臭うしさ 」


……葵、あんた、何歳よ。

ハツラツ健康男児でしょうが。

ママみたいだよ…


「 臭うのは嫌ね。確かに… あ、ランチマット見る?」

「 椿も選べよ、俺んちに置いとくやつ 」


あ~ それ、いい!

俺んち… んふ、私は特別って言われてるみたい~


二人でランチマットを見ていると、葵は雅のから選んでいた。

それを見て、兄思いなんだとわかった。



「 葵、雅くんの、それ?」

「 ん、まぁ 決定だな、迷彩柄 」


迷彩… なぜに迷彩柄選んじゃった?


「 なんで迷彩? ご飯食べるのに迷いそうな…」

「 雅らしいだろ、アイツは常に迷ってるから とことん迷えばいんだよ 」


おい~ それ悟り?

ひくだけならお洒落だけど 目が回りそうだよ?



「 ほんとにいいの?迷彩で…」

「 …って言われるとなぁ じゃあ、普通に チェックか、お!ヒョウ柄いいじゃん!」

「 ヒョウ柄!?」


葵… なんでまた…


「 雅が迷彩、俺がヒョウ柄で、椿は?」


私っ!?

「 じゃあ、オレンジの無地で…」


食卓がアフリカじゃん?


「 オレンジか。椿っぽいな、元気で明るくて… 俺も好きだよ、オレンジ。買ってくる!」


葵…

今ね、キュン!ってしたよ、私っ

ときめいちゃった。






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