お隣さんと内緒の恋話
「 椿ちゃん、1階だけど? まさか犬欲しいとか言わないよね… 」
まさか、言わないし 行かないから。
「 葛西くんのお姉さんいるとこ行きませんよ、どうせなら~… 」
葵と使える物か、食べ物…
「 雅くん、食べ物にしていい?」
「 ええっ 作れるの!?」
あ、カチンッてきた!
今のひどいよ、料理は出来ないけど 出来るやつ選ぶに決まってるじゃん。
私は雅に言われて 睨みを飛ばした。
作る物でなくても すぐに食べられる物でいいと思い 食品売り場に行く事にした。
「 お!パン屋、いい匂いだな~ 椿ちゃん、パン買お。葵も好きだしな 」
「 葵が? パン好きなんだ…」
「 好き好き、シナモンとかクロワッサン、紅茶のパンもだし、バジルパン好きだな 」
そんなに…
パン好きなんて知らなかったな。
「 じゃあ、私も欲しい!ついでに 葵にお土産にしよ~」
パン屋に入って雅が持つトレーに葵が好きなパンを2個ずつ入れる。
雅は横から私に指示して欲しいパンを入れさせる。
「 雅くん、お会計 お願いしまーす!」
すごいいっぱい、いくらかなぁ…
たぶん3千円… 5千円はいかないかな?
会計の数字をわざと見ないようにして 雅の斜め後ろに立って待つ。
げっ! うわぁ… 高っ
「 はい、椿ちゃん。4千円分のパン。初めてだよ、こんなに買ったの 」
「 あはははは… 3人分だもんね… 」
買いすぎたかな?