お隣さんと内緒の恋話
香伊羅は光國を何とも思っていないと言っていた。
「 なんて返事したの?」
「 最後まで聞いてよ… 告白されたけど、好きだったって過去形ね。気持ちだけは伝えたかったからって、それだけ…
それになんか彼女出来たみたいだしね 」
「 香伊羅 フラれた感じ?」
「 だよねぇ フラれたわけでもないし、好きだったって過去形だけど告白だし… なのに、すごく モヤモヤすんの 」
あ~ なるほど、そっかぁ…
モヤモヤは嫌だよ、うん。
私もモヤモヤがあるよ、葵の用事ってなんだろう、ってさ。
「 椿、デザートはしごしよ!付き合って 」
「 ええ!? 太る~」
香伊羅は骨が細いからいいけど、私 太ると葵にすぐバレちゃいそうだし…
太る私をどう思うか…
「 上山くん優しいから大丈夫っしょ。図書室で甘~いトロトロキスなんかしてたし? 私が溶けるわ!」
香伊羅!?
「 ねぇ、見てたのっ 」
うそでしょ…
「 本借りてて返しに行こうとしたら、上山くんが図書室に行ったから 隙間から覗いたの 」
覗くなって!
「 あれじゃ恋ボケしてもしかたないかもねぇ… やらしっ 」
「 香伊羅っ!?」
やらしくないし、ボケてないから!
でも… 葵と恋ボケならずっとしてたいよ。
いやぁ 甘すぎる~
「 だから!ボケないでよ、早くデザート!」
香伊羅に言われるくらいなら つまりは私と葵はラブラブってわけね。
図書室にもどって余韻に浸りたい気分だよ~
甘い気持ちに 甘いデザート。
食べるしかないでしょ!