お隣さんと内緒の恋話

ちょっぴり傷心気分で布団に入り携帯を握りしめ 疲れたという葵に返信を送ろうと見つめる。



葵 さっぱりしすぎだよ、待ってたのに… でお隣だし、会いたかった…

なんて送ろうかな…



『明日は一緒に帰ろうね、昼休みは一緒に また図書室ね 』


そう返信すると、すぐに返信が返ってきた。


『 明日の図書室が楽しみだ 』


葵… 図書室が楽しみなんて~

うきゃあ~ やだ 葵っ

やば、思い出しちゃった… あのキス。



布団に潜り込み、甘すぎた図書室でのキスに一人で熱くなり そのまま眠ってしまった。

翌朝、なぜか早く目が覚め 洗面所に行くと 鏡に映る自分に驚いた。

髪が外に跳ね上がり、濡らしてもクセは直らず、悩む。



「 何なの、この頭は… ひどすぎっ どうしよう… 」



悩む時間がもったいないため、仕方なく結び、毛先の方を三つ編みし丸めてリボンピンで止めた。


緩くて取れそうだなぁ…

ブローしてる時間もったいないし、めんどいし。

マフラーしてけば寒くないしね。



「 それにしても 久しぶりに団子頭したなぁ 葵 可愛いって思うかな? 」


早起きしたものの 寝癖のせいで時間を取られ、急いで またお茶漬けを食べる。


私、こればっかだな…

いつになったら料理できるんだろ。

葵にサンドイッチも作ってあげられないなんて ひどい彼女よね…



「 ごめん、葵… サンドイッチのかわりに私を召し上がれ~ なんてねっ! なはは…って時間!」


のんびりしすぎて時間ギリギリになり私は慌てて自宅を出た。


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