アサガオを君へ

ノンちゃんの気持ち

「へぇー。宮野くんの弟だったんだ」


「まぁね。顔がそっくりになってたよ」


私はミルクティーに口をつける。


今日はノンちゃんと2人で買い物をしていた。


ようやく1段落ついて、家の近くのカフェで一休み。


栄治が帰った後、私たちもノンちゃんたちと合流すると、遠くから私たちの様子を見ていたらしいノンちゃんは、栄治について尋ねてきた。


でも、ややこしい話だからまた今度ゆっくり話すといって別れてから、なかなか時間が作れなかった。


夏休みの宿題に追われてようやく終わりが見えた時には、夏休みは残り一週間という悲しい事実だけが突きつけられた。


ノンちゃんはズズッとオレンジジュースを吸い上げると、私をチラッと見て言った。


「ていうか、怒らないんだね」


「え?」
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