アサガオを君へ
私は少し小走りで玄関に向かうと、上履きから外履きへと履き替える。
そして校舎の一番端にある、古い小屋の前で立ち止まった。
誰もいないよね?
私はキョロキョロと辺りを見回してから、ギィッと音を立てる重たいドアを開ける。
ムアっとこもっと空気が一気に外に出ようと押し寄せ、少しあつい。
私は中に入って小さな植木鉢とゾウさんジョウロと、たくさん置いてある種の中から一つ選んで外に出る。
すると、ちょうど学校からチャイムの音がした。
私はその音を聞きながら植木鉢に土を入れていく。
今日はホームルームと学活だけだで帰れるから、そろそろ人が押し寄せてくるな。
まぁ、ここは校舎の端で玄関からも遠いから関係ないか。
グイッと腕で額の汗を拭ったとき、ドサッと目の前に見慣れたリュックが置かれた。
びっくりしてそのリュックを見つめると、私のリュックだった。
そしてそのリュックの向こう側に見える靴を見て、ボソッとつぶやいた。
「夏樹…」
顔を上げると案の定、夏樹が無表情でこちらを見つめていた。
「よく分かったな」
そう言って夏樹はその場にしゃがみ込んだ。
私は少し間を置いて、靴を指差して言った。
「靴。私があげたんだから覚えてるよ」
そして校舎の一番端にある、古い小屋の前で立ち止まった。
誰もいないよね?
私はキョロキョロと辺りを見回してから、ギィッと音を立てる重たいドアを開ける。
ムアっとこもっと空気が一気に外に出ようと押し寄せ、少しあつい。
私は中に入って小さな植木鉢とゾウさんジョウロと、たくさん置いてある種の中から一つ選んで外に出る。
すると、ちょうど学校からチャイムの音がした。
私はその音を聞きながら植木鉢に土を入れていく。
今日はホームルームと学活だけだで帰れるから、そろそろ人が押し寄せてくるな。
まぁ、ここは校舎の端で玄関からも遠いから関係ないか。
グイッと腕で額の汗を拭ったとき、ドサッと目の前に見慣れたリュックが置かれた。
びっくりしてそのリュックを見つめると、私のリュックだった。
そしてそのリュックの向こう側に見える靴を見て、ボソッとつぶやいた。
「夏樹…」
顔を上げると案の定、夏樹が無表情でこちらを見つめていた。
「よく分かったな」
そう言って夏樹はその場にしゃがみ込んだ。
私は少し間を置いて、靴を指差して言った。
「靴。私があげたんだから覚えてるよ」