アサガオを君へ
そして夏樹は眉間にしわを寄せて言った。


「でも、本当橋本うるせー。俺の日常を聞き出して何が楽しいんだか。下心が丸見え」


「だよねー!あれ絶対に夏樹狙いだったよね!」


「あいつは俺のタイプじゃない。自分のことしか話せない女はつまんねー」


どうやら橋本さんには不満が溜まっていたらしく、あーだこーだと言っている。


夏樹はお喋りが大好き。


私も喋ることは好きだけど、それよりも夏樹の話を聞いているのが好き。


ひとしきり二人で話した。


いきなり途切れた会話。


お互いハァッと息をついた。


沈黙の波が押し寄せてきて、案外それが嫌じゃない。


夏樹との沈黙は心地よくて、どちらからともなく終わる。


今回は私が沈黙を破った。


「あー…あと1年だね」


「ん」
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